日本全国高速移動禁止法案

フォトグラファーのワタナベアニさんが、FBで書かれていたことがおもしろかった。↓

今日の夜の渋谷は歩けないほど混雑していた。外国人観光客も多い。地方にロケに行ったとき夕食が終わってホテルに戻ると、9時過ぎくらいなのに真っ暗で、猿の惑星かと思うほど誰もいないことがある。
日本を47部屋のホテルだとしたら、いくつかの部屋だけがラグビー部の合宿みたいにスクラミーになっていて、他の部屋はラグビー地区予選の観客席のように無人に近いのだ。これは不合理だよなあ。
それをなんとか平坦にならしていく合理的な方法はないかと思い、国民を「参勤交代」みたいな方法で移動させるのはどうかと考えたことがある。
これは生き方の「ふるさと納税」みたいなものなんだけど、まず、妊婦は長野県に集める。長野に世界最高の最先端産婦人科医療を集結させるのだ。つまり日本人全員は長野で生まれることになる。そこから幼児教育に特化した県など、46の都道府県を移動して成長していく。するとまず国民に精神的な出身地がなくなり、47都道府県のすべてがフラットになる。俺は関西人だ、とかいうのがなくなる。
どういうスパンで移動するかは知らないけど、来年は京都で、再来年は北海道がいいな、などと日本全土が有効活用される。悲しいことだけどホスピスのような医療施設についても、環境のいい場所に集結させたい。その県にはバランスを取るために若者を多くするなどの施策も必要だろう。あらかじめ県の平均年齢を決めてしまうのもいいかもしれない。
野球選手を目指す高校の3年間は大阪に住んでPL学園に行くといい。もう甲子園なんて廃止だ。日本の高校野球はPL学園と横浜高校だけに絞る。他の県の生徒は他のスポーツをすればいい。そう考えるともうすでに東京から青森山田高校に行ったりする事例はあるんだよな。それを日本人全体がすべての職業や学問でやるといい。
分散から、集結の分散へ。
そんなことを考えているときは、デザインがうまく行かずに逃避していると思っていただいて差し支えない。《ワタナベアニFacebookより》


アニさんの意見、、、おもしろい!実現しなそうで(笑)、、、でもその裏に一理も二理もある真理が見えてくる。(ワタナベアニさんの言葉いつもそうであるのだが。)

僕も日本全国高速移動禁止法案ってのを考えたことがある。

リニアモーターカーの駅で長野県に停車するか通過するかの議論があっで、その議論はそもそも本末転倒だと思ったのだ。
だって街は、そもそもそこに人が集まったから、集まる理由があったから、街ができたのだ。
だから東海道には五十三次あったし、中山道には、馬籠宿も妻籠宿もあったのだ。歩いて旅すると、そこに泊まる必要があったから。
なので、高速で移動できるようになったなら、大阪と東京が1時間で結ばれたら、その間に街は必要なくなってしまうんだと思う、いいかどうかは別にして。
それでも中間に街が、長野県に街があった方が良いのなら(あった方がよいと僕は思う)、、、やはり、東京から大阪には何日もかからなくちゃいけないんじゃないだろうか。少なくとも途中の長野県のどこかに一泊しないと、名古屋に行けないとか。

でも高速で移動できなくなると、どの街にも、その街が単体で活動できるだけの、産業が維持されることになる。農業も、学校も、人口も。

暴論だけどね、、、それが究極の地方再生だとも思える。

ちなみに外国へは、どんどん速く行けたらいいな。パリまで6時間とか。

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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