「現代語訳 老子」by保立道久(訳・解説)

夏から、ちょこちょこ読み続け、11月の終わりにやっと読了。

読み終わって、僕の世界に対する考え方もちょっと変化した。

老子の概念、今の世界に必要な概念だ。


「天地不仁」

天地は仁ならず。強大な天地のエネルギーは人間の都合を歯牙にもかけずに、それを吹き飛ばす。

【5章 第50講p280】


「公及王」

公共とは個々人がみな独立の王となることである。

世界が無限に広いからこそ公を共にすることができるのであり、公共とは個々人がみな独立した人間、王となることである。【16章 第54講p304】


「無用の用」

「有」なる物の「利」は、実は、その物の持つ「無」のはたらきによっているのである。

三十の輻(や)、一つの轂(こしき)を共にす。 其の無なるに当たって、車の用(はたらき)有り。 

 埴(つち)を埏ねて以て器を為る。其の無なるに当たって、器の用(はたらき)有り。 

 戸牖(こゆう)を鑿(うが)ちて以て室を為る。 其の無なるに当たって、室の用(はたらき)有り。 

 故に有の以て利を為すは、無の以て用(はたらき)を為せばなり。【11章 第63講p354】


「故知足之足、恒足矣」

実は足りているということを知っているという余裕こそ、もっとも大事な安息なのだ。【46章 第69講p383】





角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

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バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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