2017年2月11日公開のグザヴィエ・ドラン監督の最新作『たかが世界の終わり』試写を観た。
2016年のカンヌ映画祭グランプリ。
《「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気作家のルイ。母のマルティーヌは息子の好きだった料理を用意し、幼い頃に別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌは慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ二人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ、彼の妻のカトリーヌはルイとは初対面だ。オードブルにメインと、まるでルイが何かを告白するのを恐れるかのように、ひたすら続く意味のない会話。戸惑いながらも、デザートの頃には打ち明けようと決意するルイ。だが、過熱していく兄の激しい言葉が頂点に達した時、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる――――。》HPより
英題は『It's only the end of world』でもこの邦題の方がしっくりきた。英題だとSFみたいだし。
まさに、”たかが”。本当に、たかが世界の終わり、だった。自分が死ぬこと、なんて”たかが”なのだ。
27歳のカナダの天才・グザヴィエ・ドラン監督の1シーン1シーンに匂わせる映像と演出は、すごく直感的で、見ている者に、彼の言いたいことはほとんど言葉にされていないのに、ぐんぐん伝わってくる。でもこの映画は言葉がない静かな映画なわけではないのだ、むしろずーっと誰かが言葉を発している乱雑な会話劇なのだ。
言いたいことを言わないで、言わなくていいことを言い続けることによって、伝えたいことが伝わってくる映画。
何気ない家族の会話劇、愛するうえに、憎む、誰も悪くないのに傷つけ合う。
家族とか生きてる意味とか物凄く考えさせられ、観た後ずっと脳内にこびりつく。
すごい抑制の効いた映画。なのに激しい。
やはりドランは天才だ。
そして、この作品にグランプリを与えるカンヌはやっぱ凄い。
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