シアタートラムにてケラリーノ・サンドロヴィッチ台本&演出の『キネマと恋人』を観た。
女優陣がすごくよかった。ヘンな方言だし(笑)。それが笑いとチャーミングさと、なんていうか田舎の懐かしさを惹起させてくれる。田舎の懐かしさともいえるし、昔見たコメディー映画の懐かしさとでも言うか。自分の人生を懐かしむ感じ。
僕も40年くらい前に、ばーちゃん家があった田舎の街に、古い映画館があったのを想い出した。6歳上のいとこに連れて行ってもらった。仮面ライダーだったか、怪獣映画を観たのだった。内容は全く思いだせないけど。その映画館も程なくして僕が子供自分にすでになくなっちゃったけど。
緒川たまきさん、ともさかりえさん、村岡希美さん、女優陣がみんなカワイイそしてせつない。ケラさんの演出と妻夫木聡さんはじめ男優陣がさらにそのかわいさとせつなさ引き出す。
そして映画を観た時に感じる懐かしさと素晴らしさを、演劇だからこその表現で気づかせてくれる、映画の演劇!!
その舞台転換や、映像と芝居の掛け合い。舞台だからこそできるシーンがたくさんやってくる。すごい精密な努力が伝わってくる。
なんだ!!これぞ舞台だ!って思わせてくれる芝居で、映画って最高って思わされるなんて、至福の時間だった。
泣いて笑って、映画を一心不乱に観る緒川たまきさん演じる女性の人生を、僕たちが、泣いて笑って、一心不乱に観た演劇。
この演劇を観たっていう自分の人生も、やがて懐かしくなるんだろうな。
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