《若さ》とは《つたなさ》である:水道橋博士のメルマ旬報る組vol.111

vol.111「博士と首相」水道橋博士のメルマ旬報 - 有料メールマガジン|BOOKSTAND(ブックスタンド)

著者:編集長/著者:水道橋博士価格:500円/月 (税込)発行:月3回(毎月10日/20日/30日)発行最新発行日:2017年2月20日 メルマガ購読を申し込む定期購読 500円/月額(税込)※ログインもしくは新規入会が必要です 6か月分一括購入を申し込むVプリカ利用3,000円芸人・水道橋博士が「編集長」に就任し、本人自ら、過去メルマガ史上に無い過剰な規模と熱量で配信中です。本人の毎回3万字を越える日記『博士の異常な日常』、岡村靖幸との対談『博士が愛した靖幸』以外にも、40人規模にもわたる豪華執筆陣(どんどん増殖中)が徒然なるまま絶賛連載中ー。とにかく目指すのは『大人のコロコロコミック』、『子どもの文藝春秋』超大ボリューム。津田大介さんより「日本最大メルマガ」のお墨付き!空前絶後のスケールでお届けします。文量から考えるに、普通にテキストメールで読むのはたぶん無理!スマートフォンの方向けに電子書籍感覚で簡単に読めるePub版を毎号、用意しておりますので、スマホの方には激しくePub版での購読を推奨します。編集担当:原カントくん(@harakantokukett)・新規定期購読をお申し込み時には、過去の最新号がもれなく配信されます!・バックナンバー販売もあります。1号あたり250円。▼超簡単にePub形式で読む方法(動画)▼ePub版を読む方法(図解)こちらCopyright(C) 博報堂ケトル/博報堂 All Rights Reserved

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ところでAbema TVはみなさんご覧になったことありますか?
スマホやPCで見られるネット放送局ですが、もし見たことない人は一度見てみてください!正直びっくりすると思います。
放送局というと、ひとつの(多くても2、3の)チャンネルを想像すると思いますが、Abema TVはそれだけで、CS放送やスカパーのように何チャンネルもあるのです。それこそバラエティからアニメやドラマ、スポーツに音楽にニュースまで、あらゆるジャンルがどんどん流れていて、そのチャンネ切り替えなんて画面をスワイプするだけで、いともたやすくガンガン見られちゃうわけです。

それって今までテレビの強みを語る上よく言われてきた「お茶の間でリモコンひとつでオンオフができ、チャンネルを変えられる」というアクセスにおけるテレビの優位性を、軽く凌駕しているのです。
さらに言えば、「お茶の間で一番早く情報にアクセスできる」と言ったテレビの圧倒的なオンデマンド性をも超えています。それは例えばある芸能人がスキャンダルな出来事が起こって緊急記者会見が開かれたりすると、Abema TVはスマホに知らせがくるのです。「今から○○の記者会見放送します!」と。その知らせをタッチすると、すぐ記者会見の映像が見られるのです。
テレビではどのチャンネルでやっているのか? とか、そもそもその記者会見は生放送しているのか? とスイッチをオンにして、チャンネルをカチャカチャ変えないとそこにたどり着けないですが、Abema TVはむしろそのこと自体を教えてくれるのです。
 
技術的な優位性があるからこそのメディアの王様であるテレビは、その優位性をネットに譲る時、どんな未来がやってくるのか?そこはすごく興味深い話ですが、その話はまたに譲るとして、ともかくも僕はそんなAbemaTVにて『オトナに!』を見ていたのでした。
ゲストは今や若い人に大人気のロックバンドTHE ORAL CIGARETTES(ジ オーラル シガレッツ)でした。
 
Abema TVはニコ生みたいに、視聴者の方がコメントを書き込めます。それが画面の横をどんどん流れていくのですが、オーラルは人気バンドなので、書き込み量が半端なくてどんどん高速で流れていたのでした。
いつものようにいとうせいこうさんとユースケ・サンタマリアさんはゲストのオーラルの4人と楽しそうにくだらない話から真面目な話まで縦横無尽に好き勝手に話し込んでいます。この番組独特のその雰囲気は、つまりトーク番組を超えた飲み会のようなせいこうさんとユースケさんのMC術は、ゲストをとてもリラックスさせて、普段あまり喋ったことがないアーティストもついつい喋ってしまうのです。
それが先代番組から続くこの番組一番の魅力です。今回もせいこうさんの含蓄のある話とユースケさんの愛のある話がとてもおもしろくためになり、それこそMCの話が本当にオーラルの4人の刺さってしまって、むしろ4人は真摯に聞いていたのでした。
 
そしたら、書き込みのタイムラインには、
「この番組MCの話長すぎ!」
「もっとオーラルに話させて」
とがじゃんじゃん現れ、しまいには
「おじさんの話、長い」
「おじさんの話、つまらない」
的な悪口にも近いコメントが現れるようになりました。
 
僕は、そのコメントを目にして、当然嫌な気分になったのでした。
いや、確かにせいこうさんの話は長いですよ!オーラルより多く喋っていたかもしれませんよ。でもその長い話は、ぜんぜんつまらなくない、むしろ本質をついていておもしろい。
聞いてみてつまらないから、つまらないと書くのはまだよいけど、長いからつまらないと思ってしまうのは、それこそつまらなくないだろうか?
そしてユースケさんのオーラル愛を語るのもそれこそ長いですが、その二人の話にインスピレーションを受けたオーラルの4人は、それこそそこから普段聞けないような話を語り始めます。つまりゲストの喋る量なんか関係なく、むしろどんな素晴らしい言葉たちをゲストがMCに引き出されているのか?その観点で見なければ、この『オトナに!』はおもしろくないわけです。
 
普段は30分番組前半後半に編集するため、そんなトークのブースターになるMC側の話はスタッフがきっと泣く泣くカットしているんだと思います。だからノーカットのAbemaTVだと、むしろそういうMCの話が多くなりすぎに感じてしまうのかもしれませんが、それを含めてそこが通常版とノーカット版が両方楽しめる所以なんだと思うのです。でもそんな“つたない”書き込みを見るに、少なくともそんな雰囲気では無い人が多かったようです。
 
では他のゲストの時、例えば水道橋博士の回とか、みうらじゅんさんの回とか、どんな感じだったかというと、そんな書き込みはありませんでした。まあ書き込み量自体が圧倒的に少なかったとはいえ、MCの量は変わらないのにです。
つまりその「MCの話が長い」という“つたない”書き込みを書いているのは、オーラルのファンなのです。ファンはファンの言動だけを見たい、そんな思いがそんな書き込みをしているんだと思うのです。そのファンの熱心度が上な人がそんな“つたない”書き込みをつい熱情で書いてしまってるんだと想像つきます。
僕は、全くこの人たちはわかってないなー、とかなんとか思いながら、書き込みが流れていくのを見ていました。
もう、反論してやろうかな!とか思ったくらいです。
でもその時ある書き込みが流れてきて、僕はあることに気づかされたのでした。


角田陽一郎/Kakuta Yoichiro DIVERSE

バラエティプロデューサー/Variety Producer 著書『13の未来地図フレームなき時代の羅針盤』 『「好きなことだけやって生きていく」という提案』『最速で身につく世界史』『成功の神はネガティブな狩人に降臨する-バラエティ的企画術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』/映画「げんげ」監督/ 水道橋博士のメルマ旬報連載中/渋谷のラジオ金曜朝10時[渋谷で角田陽一郎と]/MX オトナに!

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