『逃げるは恥だが役に立つ』:行き届いてる誠実さ

今年の話題作品は今年中に見よう、とこの年末で録画で一気見『迯げ恥』。
自分のもといた会社を褒めるのもなんだけど、いい作品だった。
なんていうか、TBS伝統の“いいところが”、誠実にあらわれた作品。先日社長とお食事した時も言っていた。

例えばカット割りがスタンダード的でゆっくりだし、でもそのことでみくりや平匡の妄想と現実の突然の入れ替わりが、むしろおもしろくなってる。

一つのエピソードのフリとオチを丁寧にゆっくり正攻法で描いてる。野木亜希子さんの脚本、その辺が行き届いてる。『重版出来』もそうだったし。それを演出陣がすごく誠実に作っている。

この“行き届いてる”と“誠実“というのが、これまで以上に、これからのキーワードだ、と思う。

演者さんとスタッフが楽しそうに作ってるのが、こちら側にも伝わってくる。この感じが、すごく大切。
でもドラマ現場はそれこそ大変だし、普通言う所の、“ブラック”なんて状況をはるかに凌駕する修羅場だと思う。
でも、楽しそうに作ってるのが、伝わってくるのは、なぜだろうか?
それは、多分本当に作ってるのを楽しんでいるから。
というか楽しんで作るというのは、むしろ過酷と隣り合わせなんだと思う。
誠実さを行き届かせるのは、それこそ過酷で、でもそれ以上に楽しいってこと。

すごく勉強になりました。

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

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バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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