人新世の「タレント論」

自分が学生の頃はCM見るの好きだったな。むしろ番組よりCM見てた。今はテレビ付けるとCMがすごく見たくない。これ買いましょうと勧められるのが気持ち悪い。この差は何なのだろう?CM自体の表現の優劣ではなくて、販売促進=資本主義広告ビジネス自体がもう地球環境に不適合だからじゃないだろうか。

とすると広告収入に依存する民放テレビ、広告代理店のメディアバイイングという視聴率ビジネスシステム自体が、もう地球環境に合わなくなってるんだとも思う。いわゆるテレビ離れって、演出の中身(コンテンツ)のことが議論されるけど、それよりも外枠(フレーム)の方に、その核心があると感じる。

タレントっていうのは、その広告+メディアというビジネスシステムで成立してきた職種で、それ自体がやがて(すでに)成立しなくなる。タレントビジネスで成立してる芸能界ってのも維持できなくなる。
一方、ネットだってソーシャルメディアだってYouTuberだって、大概が広告ビジネスだ。そういう意味では、テレビ→ネットに変わっただけで、その変化はまだまだ過渡期なんだと思う。
ポスト資本主義の、人新世の、その地球環境で、タレントってのはどう生み出されていくのか?どう生きていくのか?ってのは、実はポスト資本主義と人新世自体の趨勢を占ってるんだと想う。


角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

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バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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