『菜根譚』

『菜根譚』読んだことなかったので。いろんな警句がものすごく自分の思考に突き刺さった。


「其の適を適とする」ー荘子 

世俗や他人の価値観に振り回されず、本当に自分が快適だと思うことを心の底から楽しむような境地こそすばらしい。自分が快適だと思っていること。それは、本当に心の底から楽しいと思えることか。俗世間の尺度で測った楽しみではないのか。しいて楽しいと自分に言い聞かせているに過ぎないのではないのか。そうした反省が必要である。


「利益を求める欲望の心は必ずしもすべてが本心を害するものではないが意固地な意見はかえって心をむしばむ害虫となる。」《菜根譚》 

欲望は調整すればよい。だが一見欲望とはかけ離れているような「意見(他人のことを考慮しない自分中心の気持ち)」「聡明(人間のこざかしい知恵)」こそが自分と世界を見失う元凶になる。周囲に向けて発した鋭い矢は自分の心にも突き刺さる。


「世界中の人々がみな美を美として判断すること、実はそこに醜という概念が成立する。みなが善を善と判断すること、実はそこに不善という概念が成立する」ー老子 

人間が勝手な価値判断を下した結果生まれてきたものにもかかわらず、このあやふやな価値観にとらわれて自分の感情や行動を拘束してしまう。



先日たまたま手にとった『教養としての中国哲学』という本で紹介していて、興味を持ち。


この本を読んで特に、儒教、道教、仏教全ての要素があるという菜根譚に興味を持ったから。

この『菜根譚』の解説書。いろんな中国の文献からの引用があって、それを菜根譚ではどう言っているか?という編集ですごく読みやすかったし、ためになりました。



角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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