作・演出、長塚圭史さんの阿佐ケ谷スパイダース『はたらくおとこ』@本多劇場を観た。
とても苦い芝居だった。
でもその苦さを体験できるのが、演劇という存在こそなのかもしれない。映像で見ていたら、こんなにも苦く感じなかったと思う。
役者の方の演技やセリフという身体性で、会場には所々笑いが起こる。でもその笑い所は、実はとても苦いのです。ものすごく苦い笑い。むしろ苦ければ苦いほど笑いが起こる。
つまり、この演劇は生きてることの苦さを美味しさに変えている。
まさに劇中で皆が産み出したいリンゴのよう。
つまり、この苦い演劇が産み出されたことが、作品の中でのリンゴが産み出されたことを意味している。
《幻のリンゴを作り出す夢も破れ、朝から晩までまんじりともせず、今やもうすることもない閑散の事務所でストーブの小さな炎を囲み、北国の大雪を見つめる男たち。雪はまるで借金のように降り積もってゆく・・・。もはや東京に帰る場所もない。
そんなある日、地元の若い女が運び込んだ幸運の液体。この液体を手に、男たちは手段を選ばず暴走しはじめる。そう、すべては幻のリンゴの栽培を再開するために。運命を打開すべきチャンスが目前となったとき、トラックに乗ってアイツがやってきた!》
見終わったばかりの、僕の倦怠感と焦燥感に満ちたツイート。↓
阿佐ヶ谷スパイダース『はたらくおとこ』@本多劇場。凄まじかった。何だ、この作品は?上手く言えないが、これが『演劇』なんだと思った。本当は楽屋挨拶伺おうと思ったのだけど、あまりの衝撃でトボトボ一人帰ってしまった。誰とも話したくないくらいのトラウマ的苦い味がする最高の作品。
— 角田陽一郎/かくたよういちろう (@kakuichi41) November 16, 2016
本当に、誰とも話したくなかった。
『はたらくおとこ』ってなんでこんなタイトルなのか、と思ってたけど、この倦怠感と焦燥感は、はたらくおとこたちを見たからなんだとわかった。
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