『はたらくおとこ』by 阿佐ケ谷スパイダース

作・演出、長塚圭史さんの阿佐ケ谷スパイダース『はたらくおとこ』@本多劇場を観た。
とても苦い芝居だった。
でもその苦さを体験できるのが、演劇という存在こそなのかもしれない。映像で見ていたら、こんなにも苦く感じなかったと思う。

役者の方の演技やセリフという身体性で、会場には所々笑いが起こる。でもその笑い所は、実はとても苦いのです。ものすごく苦い笑い。むしろ苦ければ苦いほど笑いが起こる。
つまり、この演劇は生きてることの苦さを美味しさに変えている。
まさに劇中で皆が産み出したいリンゴのよう。
つまり、この苦い演劇が産み出されたことが、作品の中でのリンゴが産み出されたことを意味している。

《幻のリンゴを作り出す夢も破れ、朝から晩までまんじりともせず、今やもうすることもない閑散の事務所でストーブの小さな炎を囲み、北国の大雪を見つめる男たち。雪はまるで借金のように降り積もってゆく・・・。もはや東京に帰る場所もない。
そんなある日、地元の若い女が運び込んだ幸運の液体。この液体を手に、男たちは手段を選ばず暴走しはじめる。そう、すべては幻のリンゴの栽培を再開するために。運命を打開すべきチャンスが目前となったとき、トラックに乗ってアイツがやってきた!》

見終わったばかりの、僕の倦怠感と焦燥感に満ちたツイート。↓
本当に、誰とも話したくなかった。
『はたらくおとこ』ってなんでこんなタイトルなのか、と思ってたけど、この倦怠感と焦燥感は、はたらくおとこたちを見たからなんだとわかった。
角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

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バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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