4/27(木)19時〜「王舒野 認識以前の絶対的知覚次元へ」豊津徳【HozuTalk】31@YouTube

この度、東京画廊+BTAPでは王舒野(ワン・シュウイエ)個展『認識以前の絶対的知覚次元へ』を開催いたします。東京画廊+BTAP(東京)での2回目の個展となる本展では、<時空ヌード・即>シリーズの新作9点を発表いたします。

王舒野は1963年中国黒龍江省生まれ。1989年に北京の中央工芸美術学院(現・清華大学美術学院)を卒業後1990年に来日するも、2001年の個展開催に至るまでの10年間作品発表を行わず、芸術の精神的探求に日々没頭します。2001年の鎌倉での個展開催を皮切りに、主に東京と鎌倉で作品を発表し、2009年には池田20世紀美術館で回顧展『肯定の目光に・王舒野の世界展』を行います。2017年から中国の最先端アートシーンの中心をなす北京の798芸術区にアトリエを構え、現在、鎌倉と北京を両拠点に強靭な探求心に導かれた作品制作を続けています。

王は90年代初頭から「認識以前の絶対的知覚次元」をめぐって、絵画の新たな視覚空間の可能性を探求し続けてきました。作品は主に油彩や墨を用いて、無数の筆触とストロークの集積によって深遠で静謐な景観を現出させます。その視覚空間は認識の対象として捉えられる以前の世界そのものであり、既存の人間の価値観の拘束から視覚を解放するのです。「見る」という観念と行為を解体し、人間のあらゆる知識や感情を不純物として取り除き、改めて私たちの目の前に「見る」ことを新たに提示します。

本展で展示する新作は、銀座の街が描かれています。王は私たちがよく知る事物を敢えて題材に取り上げて、認識からの離脱を試みます。鑑賞者はつい先ほど見た街の風景を、日常と異なる知覚次元で体験することになります。本作では、対象としての認識につながりがちな多彩色に挑戦し、都会に特徴的な直線的要素を取り入れるなど、王の新たな試みを見ることできます。

絵画の新たな可能性を示す、王の芸術世界を是非この機会にご体感ください。


角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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