ミスを想像できるか?

元いた会社にミスゼロ委員会ってのがあって、放送事故を無くそうっていう制作現場のレクチャー会があった。
資料にはいろんなミス事例がチェックの不注意から起こるとか書いてあるんだけど、その資料自体の印刷がミスっててページが抜けてたことがある。
つまりミスってのはそーいう風に起こるのだよ。

ミスってのは気をつけてても起こるからミスなのであって、「ミスを無くそう気をつけよう」って会社が喚起してるのに違和感を感じてた。

つまり気をつけるのは当たり前で、それでもミスが起こるから、そのミスが起こっても諸々崩壊しないような準備と心構えをしとくのが、ミスへの対処法なんだと思う。

だからミスが起こること前提で作られてない組織やそれを断言する人、
戦争には絶対勝つとか、
事故や故障はありえないとか、
100%明白とか、
の言葉を使われるとそれだけで不信感が募る。
だって絶対ミスするし、
絶対事故や故障は起こるし、
不明瞭なことは後から出てくるし。

つまりミスを無くすことは、ミスを無くせと叫ぶことよりも、ミスが起こったことを想像できるか?という想像力なんだと思う。

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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