潮時と正念場

例えば今回の出来があまりに酷くても、前回の数字や前任者の結果に比べて少しでも好転してたりすると、
会社内や組織内は
「それでよし!」的な短期的な楽観的な評価をすることになる。

それがイノベーションを産まない理由。
悪いところがいつまでも改善されない理由。
長期的凋落から抜け出せない理由。

今回任された担当者も
「前任者より良かったじゃん!」的な言い訳的納得感で会社内で立ち振舞う。

長期的な凋落に悩んでる会社や組織、特に大企業ほどそうなってる。
そんな風に他者との点数付けランク付けでしか個人を評価できないから。
そう評価されることを知ってる個人は、そんな雰囲気を忖度するから。

優秀とされる人ほど忖度力がハンパないから、組織や会社内で自分がどう立ち振舞うのが自分にベストか忖度して活動するから、組織全体での不調が自分のせいでないように立ち振る舞う。

そして大企業ほどいわゆる優秀とされる人が就職するから、結果そんな立ち振る舞いに長けた人ほど大企業では出世する。
闇深し。

多分、日本人が日本社会というかつて輝いていたブランドに拘泥して忖度して、そんな忖度社会から抜け出せないんだと思う。

そんな日本全体を覆ってる日本ブランド的な大企業病的なデフレスパイラルから、僕らは抜け出せるかな。

多分抜け出そうと一人一人が思わないと抜け出せない。

他者の目を気にしてたら、それこそ抜け出せない。
今やあらゆる側面で潮時と正念場を迎えてる。

そろそろ潮時かな。
潮時とは「ちょうどいい頃合い」という意味。
つまり“やめ時”ではあるけど“始め時”でもあるんだ。
何かを終わりにしないと何かを始められないしね。
本当にちょうどいい頃合いなのかもしれない。
自分的にも環境的にも時代的にも。
まさに正念場だ。

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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