個々を個々が楽しむ

ノスタルジーや過去や記憶の美化ではなく、サブスクですぐ聴きたい曲が聴けるのより、発売日前日とかにレコードショップ行って早買いしたり、学校帰りに寄って新譜をまめにチェックしたり、レンタル借りてきてテープやMDにダビングしてた経験の方が、絶対絶対芳醇な音楽経験だったと思うのだけれど。

その街の文化の独自性って本屋やレコード屋が、独自の衣料品店や雑貨屋が、そして独自の飲食店とで形作っていた。
それがチェーン店の拡散でお店の独自性が薄まり街が画一化し、ネットの台頭で次々閉店し、さらにコロナで飲食店も減る。
街の文化体験の希薄化。
どうやって街を愛すればいいのだろう?

いろんな業種で合従連衡の話って、自社の事業規模の拡大化と効率の話ばっかりだけど、山手線ゲームができない業種は結果その業界自体が衰退していくと思う。だって色々選べないとつまらないし、飽きるし、退屈だから。自分の会社だけ考えて業界を潰す。木を見て森を見ず。多様性が無いモノは滅びる。

個々を個々が楽しむ、ってことをそろそろ本気で考えないと、仕事の効率化と画一化と拡大化で、結果、どんどん生活が衰退に向かっていく気がする。
角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

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バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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