『地下室の記録』byドストエフスキー/亀山郁夫訳


人間がわざと、意識的に、自分にとって有害であり、愚かであり、愚劣きわまりないことを願う場合がひとつだけある、と。たったひとつ。それはほかでもない。自分にとって愚劣極まりないことを願い、賢いことしか自分に願ってはならないという義務に縛られずにすむ権利を確保する、そのためにである。p51 

 現代において、何かしら偶然の事情が重なってそうなるわけではなく、総じて、いつの世も、まともな人間は臆病者でかつ奴隷と相場が決まっている。これは、この地上に生きるすべてのまともな人間に通じる自然の法則である。p78 

 屈辱ってやつはーそう、あれは一種の浄化だ。あれは、いちばん鋭い痛みをともなう、病的な意識なんだ! p221

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

0コメント

  • 1000 / 1000