『ゲーテとの対話』by エッカーマン


「世界は大きくて豊かだし、人生はまことに多種多様なものだから、詩をつくるきっかけに事欠くようなことは決してない。しかし、詩はすべて機会の詩でなければいけない。つまり、現実が詩作のための動機と素材をあたえるのでなければならない。ある特殊な場合が、まさに詩人の手にかかってこそ、普遍的な、詩的なものとなるのだ。私の詩はすべて機会の詩だ。すべて現実によって刺激され、現実に根拠と基盤をもつ。根も葉もないつくりものの詩を私は尊重しないのだ。」上p69 

 「不幸なのは、国家の場合では、誰一人として生活をたのしもうとする者もなく、みんながよってたかって支配したがることであり、芸術の場合では、みんながみんな創造されたものを享受しようとはせず、自分の手でまた創造しようとすることである。」 「さらに、全体の中へ入っていく厳しさもなければ、全体のために何か役に立とうという心構えもない。ただただどうすれば自分を著名にできるか、どうすれば世間をあっといわせることに大成功するか、ということだけをねらっている。こういうまちがった努力が、いたるところに見られる。」上p.230

角田陽一郎 Kakuta Yoichiro Official Site [DIVERSE]

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者(東大D2)/ 著書:小説『AP』『仕事人生あんちょこ辞典』『最速で身につく世界史/日本史』『天才になる方法』『読書をプロデュース』『人生が変わるすごい地理』『出世のススメ』『運の技術』『究極の人間関係分析学カテゴライズド』他/映画「げんげ」監督/水道橋博士のメルマ旬報/週プレ連載中/メルマガDIVERSE

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